ハンドボールのポジションでディフェンスと近く動き方が特殊なポストプレーヤー(ピボットプレーヤー)。ポストはフィジカルの強さと身体コントロールが重要なポジションです。ポストはディフェンスの穴を開ける重要なポジションです。
ハンドボールのポストプレーヤーとは?
ハンドボールのポストプレーヤーは、ピボットプレーヤーとも呼ばれ、ディフェンスと隣り合わせにプレーをするポジションです。ポストプレーヤーの特徴としては、ディフェンスと接触した状態でプレーをするため、瞬間的な駆け引きやフィジカル面(強さとしなやかさ)が重要です。ディフェンスの動きとオフェンスの動きを理解してプレーしましょう。
ハンドボールのポストの役割
自分が活きるためのプレー
自分が活きるプレーとは、自分がシュートをすることでチームに貢献するプレーのことです。ブロック(スクリーン)をしたり、空間に移動することで自分でシュートを打ちにいくことを目的にします。
DFの動きを先読みして、ブロックやスペースに移動をすることが大切になります。
相手を活かすためのプレー
相手を活かすためのプレーは、仲間のシュートシーンを作り出したり、DFのラインを下げたり、スペースを作り出すことが目的になります。ここでもブロックや移動を使って相手を活かします。

ハンドボールのポストの種類

ハンドボールのポストは、身長や体格でディフェンスに対して強く位置を取る「パワー系」とスピードでディフェンスを混乱させたり、瞬間的な動きでスペースをを活かす「スピード系」に分かれます。理想は状況に合わせて両方行うことができることですが、どちらか極めてプロフェッショナルを目指してからでも良いでしょう。
しかし、両方をしっかりと理解した上でトレーニングをしましょう。
パワー系💪
パワー系のポストは、位置取り(ポジショニング)に特化したプレーヤーです。
- 高さを活かしたプレー
- DFの動きを防ぐ力強いブロック
この二つが意識すべき点です。主にDFにブロックをしてスペースを作るプレーです。ブロックをすることで自分でシュートをする。仲間にシュートをさせます。DFに対して横向き、DFの前にブロックを行います。
スピード系🏃♂️
スピード系のポストは、DFの動きに合わせてできたスペースに移動することによってチャンスを作るプレーです。一瞬の判断でスペースに素早く移動するため、DFの動きをよく知っておくことが必要です。DFのマークのチェンジミスを誘うことも重要です。
- DFの動きをよく観察する
- 瞬間的にスペースに移動する
ハンドボールのポストに必要なこと
パワー系でもスピード系でもフィジカル面やテクニック面で強化する必要があります。ポストプレーヤーに必要なことを確認しておきましょう。
フィジカル(体力)
パワー
DFをブロックするためのパワーです。また、接触が多いのでDFを引きずってシュートにいくことやフリースローにならないようにプレーするために必要です。
膝を曲げて、腰(重心)を落として踏ん張れるようにしましょう。力が一番出やすいパワーポジションが取れるかが重要です。

スピード
DFと近いポジションなので、厳しいマークを外すために素早く動くことが重要です。だらだらと動くような移動の仕方だとDFのマークを外すことができないので瞬間的に素早く動く必要があります。
動きの素早さも重要ですが、判断の早さも必要です。2対1などの数的有利な状況を作るためにどこでブロックをかけるか、どこに移動したらいいか見極めることが重要です。
スタミナ
スタミナも必要です。長い時間、接触プレーが多いと持久力も必要になります。どうしても体力が削られるポジションではありますので、持久力が必要です。
専門的な用語を使うと、動き続けられる全身持久力と踏ん張り続けられる筋持久力が必要です。練習で楽をせずに取り組み続けることでも身につきますので毎日の練習を真剣に行いましょう。
テクニック(技術)

移動(スライド)
移動は、大きく動く・瞬間的に動く二つのパターンがあります。共通して、DFから離れることが大切なので、離れ際を見極めましょう。離れるのが遅いとDFに邪魔されてしまい、早すぎるとDFに対応されてしまうのでタイミングが重要です。
DFがブロックにかかったタイミングであったり、DFの意識が自分ではないところに移ったタイミングを見極めましょう。
ブロック
ブロックは、一番必要なテクニックです。DFの横や前にブロックをかけることでチャンスを作ります。体が小さくても一瞬の隙を見てブロックをかけると、しっかりとブロックをかけられます。
DFの視野外からブロックをかけられるようになると成功する確率が上がります。
キャッチ
ポストプレーヤーのキャッチは、他のポジションに比べてDFと近く、ブロックしながらキャッチしなければなりません。DFからのプレッシャーがあっても、慌てずに正確にキャッチができるようになりましょう。
普段の練習から、押し合いでバランスが崩れないようにキャッチを行うこと・バランスが崩れてもキャッチができることを意識しましょう。様々な体勢でキャッチができるとさらに良いです。
シュート
ポストプレーヤーのシュートは、体勢が崩れてもどこにでも打てるような練習が必要です。DFとの競り合いの中で打ちやすい体勢でシュートが打てることは稀であるため、崩れた姿勢でもキーパーの隙間を狙えるようにしましょう。
また、一瞬体勢が崩れたとしても、シュートの瞬間にはバランスを保って体勢を起こせるようにすることも大切です。
参考動画
ポストの理解を深めるために動画を紹介します。
ハンドボール・ポストプレーヤー育成プログラム【元・ハンドボール日本代表キャプテン東俊介 監修】こちらの紹介動画になります。
キャッチやシュートの参考になると思います。このような積み重ねがポストプレーヤーとして成長を促します。こういった崩れた体勢での想定練習ができるかどうかがとても重要です。
【超基本】ポストプレーヤーの動き まとめ
ポストプレーヤーがプレーをできないとDFが一人増えたと思うくらい攻められなくなります。それだけチームに与える影響は大きいです。しかし、ここに挙げられた内容をきっちりと発揮できる選手はチームの主軸になります。基本的なことができることの強さは大きいです。毎日の練習でしっかりと意識して身につけましょう。


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